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紅ノ蝶

紅ノ蝶

笑顔の裏に秘めた約束








笑顔の裏に秘めた約束















―俺はお前は強い女だと思うがな―














そんな言葉をあなたから聞くとは思ってもいなかった。
















朝起きて



兄さんが作った朝ご飯を食べて



つまらない話をふたりでして



後片付けをしてテレビを一緒に見たりするの



そして身支度ができた頃にインターホンがなって



急いで扉を開けるといつも通りの無愛想な顔をした彼がいて



そのあとふたりで街まで遊びに行くの



戦いなんてない、平和すぎる日々



普通の何気ない日常風景



普通の16歳の女の子の生活











それが私が一番欲しいと願ってるもの






―神田は小さい頃から一緒で何も聞かないでくれるから気が楽なの―











あの時、神田の隣にいれて本当によかった。



あの時、あなたの声が聞けて本当によかった。












―俺はお前は強い女だと思うがな―








そう言われて私はとても嬉しかった。













だから、私は決めたんだ。


大好きな兄さんを守るため


大切なアレン君を守るため


いつも心配してくれるラビを守るため


家族同然の教団のみんなを守るため














そして















いつも私を守ってくれる神田のため















私は戦うわ














イノセンスに着いて行くわ















また、笑顔で戻ってくるから。














「ただいま」って笑って帰ってくるから。















「死ぬなよ…リナリー…。」














遠くでそう神田が呟いたような気がした。




















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2008.3.19
リナリーサイドです。
神リナっぽくないかも。。。

私の中のリナリーの曲って牧野由依さんの「ジャスミン」なんですよね。

特にこの回はぴったりだと、アゲハは思いました。




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